文化と個性をひとつに
皆さん、生活の中で印鑑やサイン、どちらか一方を使う場面が必ずあるのではないでしょうか。そして、「どちらが便利か」「どちらが必要か」といった二者択一の議論を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、私たち日本人にとって印鑑は単なる道具ではなく、文化そのものです。一方で、サインには自由さや個性を表現できる魅力があります。このどちらか一方では物足りないと感じる方も、きっと少なくないはずです。
私は2006年に署名ドットコムを立ち上げた当初から、印鑑とサインを「対立」ではなく「融合」として捉え、新しい可能性を探求してきました。印鑑が持つ重厚さと実用性、そしてサインが持つデザイン性や個性——その両方を楽しめるまったく新しいアイテムが作れないかと、サービス開始当初から模索を続けてきました。
「サインをそのまま印鑑に入れればいいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、それは決して簡単なことではありません。サインは横長のデザインが多い一方で、印鑑は四角や丸の形が基本です。その中で両者を美しく調和させるためには、サインの線の太さ、文字の大きさ、配置バランスなど、細部にまでこだわる必要があります。ただ収めるだけではなく、「サインらしく美しい印影」を実現するためには、高いデザイン力と技術が求められるのです。
そのような試行錯誤やデザインの開発を繰り返し、ついに “サインらしい印影” を美しく印材に落とし込むための、独自の設計理論と手法を確立するに至りました。
特に、余白や空間を活かしたデザイン、印影のラインと枠との調和、丸みの中にあるシャープさ、そしてシンメトリーとアシンメトリーのバランスといった要素に重点を置いています。
この理論を基に、私たちは 2025年より「シグナチャー印」サービスを開始しました。お客様一人ひとりの名前に真摯に向き合い、その方らしさや想い、使用する場面までを想像しながら、世界にひとつだけの印影をお届けしています。
便利だから、珍しいから、というだけではなく
「自分の名前を大切にしたい」「きちんとした印象を与えたい」
そんな気持ちに寄り添えるプロダクトでありたいと、私たちは考えています。
印鑑の重みとサインの自由さ。
この二つを“ひとつ”に融合できるからこそ生まれる、新たな美しさと意味。
それが、私たちの “シグナチャー印” です。
総合プロデューサー 林文武